2012年7月27日金曜日

こんにちわ、院長の田村です。

久々登場ですみません。

今日はちょっと真面目な話し。
「良い動物病院とは?」 です。

まず、ペットの動物病院の体制から。
昨今の動物病院には
1次診療
2次診療 (または1.5次診療)
3次診療 (または2次診療)があります。

1次診療とは、我々のいわゆる「町医者」と言われる「かかりつけ病院」のことです。
2次診療(1.5次)とは近年確立しつつある民間もしくは各獣医師会で運営する、高度医療施設の事をいいます
3次診療(2次)とは大学病院や各種専門科動物病院がその位置づけでしょう。

ただ、2次と3次の違いは曖昧で、民間総合病院においても、大学病院を凌ぐ高度医療機器を揃えていたり、大学の教授先生方よりも高い技術と経験をもってる獣医が在籍しているような素晴らしい病院もあります。

そこで、1次病院の話しです。
皆様のような動物を飼っていらっしゃる「飼い主様」に出会ってほしいのは、「良い1次病院」すなわち「良いかかりつけ病院」です。

話しはさかのぼりますが、一昔、二昔前までは1次病院に求められているものは「オールインワン」でした。つまり、開業獣医師たる者、「全てに精通していて、全てが出来なければいけない」というものです。
皮膚病から整形外科から行動学まで、勉強習得しなければならない項目は年々増大し無限に近いです。
では、動物の病気の診断レベルが上がり、治療法も日々進化して行く中で、それを完璧に出来るでしょうか? もしくは、全ての分野においてニーズに応える十分なクオリティを供給する事は可能でしょうか?

私の考えるかかりつけ獣医師の使命とは
・診断治療の進歩を習得する研鑽を怠ってはならない
・常に飼い主/動物の利益になる診療を行う
・逃げず隠さず、自分だけで解決困難な場合、他院からの助力を求められる
そして一番大事なのが
親身になってその飼い主様/動物の事を考える事が出来る
です。

私はその動物の性格や癖なども把握し、飼い主様の様々な飼育環境も理解してこその「かかりつけ」と解釈しています。
動物と一緒に幸せになれるような、ペットライフプラン・アドバイザーのようなイメージです。

医療行為という側面で言えば、チーム医療がこれからの主流になって行くのでしょう。獣医一人の世界の中でごまかさないで、トータルマネージメントが出来る獣医/動物病院こそ「かかりつけ」と言えるのではないでしょうか。

肩書き/医療機器の充実/値段が安い/ネットの書き込み/派手な広告etcなどに眼が行きがちですが、
しっかりご自身の眼で、対話してみてご自身に合った良い先生を見つけて下さい。